使う可能性があるその他の分散処理ネットワークコンポーネント
小規模の分散処理ネットワークは 1、2 台のコンピュータから構成できますが、
大容量ネットワークになると、何台ものコンピュータ、ラックにセットした Xserve
システムや Xserve クラスタノード、そして高速ネットワーキング用のインフラ
ストラクチャなどが構成に加わっていることがあります。分散処理システムは、
システムをサポートするネットワークに機能やデバイスを追加することで、仕事
の要求量に応じて拡張することが可能です。
分散処理ネットワークの能力を拡張する方法はさまざまです。分散処理ネット
ワークには以下のすべてを含めることができます。
• 高速スイッチおよび高速ケーブル: LAN 内で最大のスピードでデータ送信す
るための、100Base-T Ethernet または Gigabit Ethernet スイッチおよび対応のケー
ブルです。
• 複数のクライアント: 複数のクライアントコンピュータは同じクラスタのサー
ビスを使用できます。また、同じクラスタを使って、同じクライアントコン
ピュータ上で複数のクライアントアプリケーションを使用できます。
• 複数のクラスタ: ネットワークの範囲の広さ、および含まれるクライアント
の数に応じて、使用可能なコンピュータを分割して異なるクライアント用に複
数のクラスタを作成することができます。(ユーザはバッチの実行時に、バッ
チを送りたいクラスタを選択します。)
• 複数のサービスノード: 一般的に、サービスノードが増えれば処理能力も向
上します。クラスタ内のサービスノードの数を決定する際は、計算時間に対す
るデータ転送時間を考慮します。目的がレンダリングのような作業で、処理に
対する要求が、クラスタ内でジョブのセグメントを送信するために必要なネッ
トワーク要求より大きい場合、サービスノードの数を増やすことをお勧めしま
す。ジョブあたりの処理にかかる負荷がネットワークの負荷に近い場合、クラ
スタ内のサービスノード数が少ない方が効率的です。Apple Qmaster 分散処理
システムを「Shake」または「Compressor」以外のアプリケーションで使用す
る場合、サービスノードの数の最適化については各アプリケーションのユー
ザーズマニュアルを参照してください。
390
第 29 章
Apple Qmaster と分散処理
• ストレージデバイス: リモートディスクやディスクアレイのグループといっ
たストレージデバイスは、クラスタコントローラ、クライアント、およびサー
ビスノードが生成した一時データの短期的な置き場所となる、
クラスタのスク
ラッチストレージとして使用できます。(スクラッチストレージの位置は、
「Compressor」の「Apple Qmaster 共有」ウインドウで設定できます。詳細につ
いては、「
「Apple Qmaster 共有」ウインドウの詳細設定について
」および「
ク
ラスタストレージを使用する
」を参照してください。)ストレージデバイス
は、処理が完了したファイルの最終的な保存先としても使用できます。
詳細については、「
分散処理ネットワークの例
」を参照してください。